海外からお客さんがきている。
僕から見ると、彼は「日本が好きな天才」で
日本に来るきっかけに、
僕と話をしてもいいと思ってくれているのだろうと
思っている。
何か僕が提案をしても
That's a good idea.
と言いつつ、即座にその上をいかれるばかりだった。
研究、学習をする時、何かに話しかけるといいと言われている。
お人形に話しかけると言うのは(見た目はかなり奇怪だが)
すごく良い研究方法だと言う。
僕の役割は、ちょっと数学の話ができる人形だった。
最初は、人形だし、他にやりたいこともあるし
それなり、でやるかと思っていた。
でも、気づいた。
これが、ものすごく貴重な機会であることに。
もしかしたら、彼とこんなにじっくり話せる機会は最後かもしれないことに。
そう思って、死ぬ気でやる決意をした。
色々なものを放り出して、全力でやった。
今週の授業では、毎回何かしらを忘れたり、やらかしたりした。
ごめん。
彼と2年前からずっと考えている問題がある。
彼から大量の情報を叩き込まれ、疲れて寝て、起きた朝、僕は発見をした。
問題が進んだ。
彼は初めて
That's intelligent.
と言った。
とても褒められた感がある。嬉しい。
きっと後少しだ。
彼は後一週間滞在する。
やりきる。やりきるんだ。