2017年4月29日土曜日

あついとこ

ろうそくの炎の一番熱いところは人の目に見えない。


橙に"輝いているように''みえる部分は、実は
不完全燃焼

酸素が足りていないのです。


人の情熱も似たところがあると思うのです。

やる気あります!なんでもやります!!


わるくはないですが、本当かなって思ったり。
本当に頑張っている人は、頑張っているようにみえないのではないかな。

呼吸をするように、心臓が脈打つように

がんばって、いきたいです。

2017年4月23日日曜日

なげてなげてなげる

すこしだけジャグリング、お手玉ができます。

ボールが3つも4つも舞うのをみて、すごいと思う人もいるでしょう。
でも、ボールひとつなら、だれでもできることを繰り返しているだけでもあるのです。

ボールをなげて、とる。

簡単と思うかもしれません。
だけれども、
ボールの軌道は毎回おなじか?
利き腕でない手でなげてみたら?
目をつむってもきちんととれるか?

やろうと思えば、いくらでも課題がみつかります。
そして、それらができるようになったとき、

「ボールをなげて、とる」ことが本当の意味でできるようになったと言えるのです。
そのときはじめて、ボールの数を増やして、次のワザができるようになるのです。


数学にはとても難しく、理解できそうにない理論がたくさんあります。

だけれども、よくよく見てみると、どれも小さなものの積み重ねです。

ひとつの定理の
その主張をじっくりじっくり眺めてみたり、
いろいろな例に適用してみたり、
すこしだけ間をおいて、自分の頭で証明してみたり、

そんなことをして、本当の意味で理解する。
すると、次の世界がすこしだっけくっきり見えてきます。

そうして、また次の定理を理解して、
くりかえすのです。

ジャグリングでは、ボールの数やワザにはどうしても制限があります。

でも、数学は

ボールをひとつなげることから始まって、
「ボール3つ4つなげる」できるようになると

新しいボールが現れて、
そのボールひとつには「ボール3つ4つなげる」
というワザが"ふくまれて''ていて、
そのボールをまた3つ4つ、なげて、

くりかえして
いつのまにか、とてもたくさんのワザをふくんだボールを3つも4つも5つも、もっと

自在になげられるようになるのです。


いくつもの定理をふくんだボールを、ふくんだボールを、ふくんだボールをなげて
新しい定理に出会うのです。

なげてなげてなげる。

2017年4月15日土曜日

さがしもの

世界がぜんぶ数式にみえるんですか?

たまに聞かれますが、少なくともぼくには見えません。
まず、「数式」というのは数学的にものごとを捉える、
たくさんある手法のひとつです。
では、世界がぜんぶ数学にみえるか?

そんなことはありません。

これは、お笑い芸人さんに
世界をぜんぶ笑いにかえられるか?

と問うのと似ていると思うのです。

間違っていたら申し訳ないですが、たぶん
お笑い芸人さんは「笑いにできる」ものを
毎日必死に探しているのです。

そしてみつけたものを、楽しく披露する。

数学をするのも、きっと同じです。
「数学にできるもの」を探して、
たくさんの失敗の中から
うまくいったものを披露するのです。

どちらかというと、できないことばかりです。
それでもウケたとき、うまくいった時、とても嬉しいです。

だから、がんばるのです。

2017年4月8日土曜日

できる

料理をよくします。
何かを作る過程を自分の手で体験するのが面白いという理由ともう一つ、
いろいろな場面で役に立つと思っている理由があります。

研究というのは基本的には失敗します。
毎日、たくさんの失敗をして、その上で得られた小さな成功を集めてきたものが成果です。

わかってはいても、失敗が続くと、うまくいくものも、うまくいかなくなるのです。

海外にいて、英語で伝えることに失敗し続けると、
本来伝えられたことも伝えられなくなりました。
日本人に出会って、すこし日本語を使って「伝わる」経験をすると、
英語もすこしは伝わるようになりました。

バスケで中長距離のシュートが入らなくなった時、その距離で練習し続けるより、確実に入る距離からすこしずつ距離を伸ばす方が早く「入る」ようになります。

囲碁や将棋では、試合前に「(自分にとって)簡単な詰碁、詰将棋をとく」というのが、非常に効果があることがしられています。


うまくいく経験を、からだにあたまに、植えつけるのです。
(いろいろな例の、底に流れる考え方を抜き出すのが抽象化でした)


丁寧に作れば、難しくない料理なら大抵はうまくいきます。
失敗し続けたあたまに、「できる」という体験をさせるのに、ぼくは料理をしています。
あんまりレシピに頼らずに、自分で考えて作ってみるのが「できた感」を得る、コツです。

2017年4月1日土曜日

そのままに

そのよくわからない自信はどこからくるのか?
たまに聞かれます。

なにかに挑戦するとき、自信はどうしたって必要だ。

二十歳くらいのころ、そう思ったぼくは、一つのことをはじめました。

口にしたことを、守る。
どんな小さなことでも、守る。
最低でも、できる限り守る努力をする。


大変です。サボってしまった時期もたくさんあります。
でも、続けるととても効きます。

ぼくは、ちゃんと守ってきた。成し遂げてきた。
それは積み重なって、自信になります。
「きっとなんとかなる」は「必ず、なんとかしてみせる」に。
不思議なことに、ぼくはあのときこう言った、それがうまくいく理由になったりするのです。


もちろん、いつでもうまくいくわけではありません。
それでも、できる限り守る努力をする。
失敗したら大いにヘコんで、反省して、次に生かす。


どうか、うそをつくことを癖にしないでほしい。
小さなうそは積み重なって、「守らない」ことに慣れていきます。
そうしていつのまにか心のどこかに溜まっていくのです。

また、うまくいかなかった。
そうして知らないうちに自信を失って、うまくいかない連鎖に支配されます。

まずは小さな一つから。


どうか、自分のことばを、そのままに。