2017年5月6日土曜日

おとどけ

きっと素敵な考えをもっているのに。
どうしてそんな言い方に。


むかし、お芝居をすこしやってみて、思ったことがあります。

本当に伝わらない。

表現しているつもりでも、
みている人にはほとんど伝わっていないのです。
こんなにやったら大袈裟だろう、
それですこし伝わるくらい。

研究発表や授業もおなじです。
精一杯の工夫をこらして、
すこし伝わるくらい。


きっと大事なことほど、
伝えるのが難しいということなんでしょう。

普段の会話でも、おなじかもしれません。
一生懸命丁寧に、伝えて少し伝わります。

でも、すべてを懇切丁寧に説明すればいいのか?


とくに研究発表においてですが、
ぼくは意識して、すこしだけ"わかりづらく"発表することがよくあります。


お芝居や、わかりやすい例なら、お笑い。
全部説明したら、肝心なところが"台無し"になるから。

スポーツや囲碁もそう。
言葉ではわからなくてもカラダに"すっ"と入ったときに
「伝わった」と思えるのです。

伝えるのはとても難しい。


大事なことは、ときに丁寧に、ときに大袈裟に、心をこめて、

おとどけを。